このあいだの行政書士の勉強会で学んだ事をアップします。

戸籍の取得に関する法律を改正して令和6年3月1日から戸籍謄本(全部事項証明書)の取得がご自身の本籍だけではなく、最寄りの自治体(市町村)の役場で取得できるように法律が改正されました。

「戸籍証明書等の広域交付」制度が令和6年3月1日から始まります。

私はシステム屋主審なので「そんなの簡単に出来る訳が無いでしょう。日本の自治体っていくつあると思ってるの。市町村合計で1718(北方領土の村を除く)あるのに一斉に始まる訳ないやん。戸籍の構築担当をしている会社がおよそ2,000自治体の対応に何年かかると思ってるの。
と考えていましたが、その法律改正が令和元年5月31日に成立していました。つまり5年近い猶予があったと言う事です。

そりゃ結構な割合で対応した自治体があってもおかしくないのですが、自治体のシステム改修の原資は税金ですよね。
法務省に「やれ!」って言われても原資がないとシステム改修にはお金が投じられる事はありません。
しかも、自治体は国からの補助金頼りな面があります。

さて、私の予想が外れることを祈っていますが、令和6年3月1日からあらゆる自治体の戸籍が入手できる割合は多くて20%、少なければ10%です。
私の住んでる宗像市は来年の春(3月1日とは言ってない)に対応する予定と市民課のご担当者がおっしゃいまっていましたが詳細は未定だそうです。(2023年12月25日現在)

法制度の整備とシステムの対応とではギャップがあるのは当たり前に思うのですが、行政サービスを受ける市民の皆様の立場ではどうなのでしょうか。

法整備が終わったから「出来るようになった」のと、システム対応をすることで「実際に出来るようになる」のでは違うんですよね。

さて、皆様。令和6年3月1日から日本全国の自治体で戸籍が取れると思われますか。
法整備が行われたのは令和元年5月31日です。それからおおよそ4年が経過して日本全国の自治体の対応が終わっているのでしょうか。

私は終わっていないと思います。
全国にある1,718の自治体(市町村)のシステムが5年足らずで回収を終える(予算の準備も含めて)は、かなりの難易度に感じます。

法整備と実態が異なる事は有りうるとお考えいただければと思います。

宗像市の市民の方々に有益なる行政書士になるべく日々努力しておりますので、よろしければ私のホームページを訪問して頂ければと思います。

「行政書士入江登喜夫事務所のホームページ」